値段交渉(指値)論

ある日、事務所で仕事していると、知り合いの大家Aさん(仕事でのカラミは無)から怒った口調で電話がかかってきました。その要点をまとめると

【キツイ値段交渉(指値)をして、業者にキレられた。そこまではいいが、知人大家コミュニティでそのことを言いふらされて『非常識なヤツ』のレッテルを貼られた。俺のメンツが丸つぶれや。】

とのこと、

『宅建協会に苦情申し出をする』から、その手順をボクに聞きたいとのことです。

まぁ、お気持ちはわかりますが・・・・そんなことで苦情申し出してもねえ~。

厳密には、守秘義務や個人情報の取り扱いなどがあるのかもしれませんが、キツイ(非常識な)値段交渉をしたことを他人にしゃべっただけでは守秘義務違反とは言えないと・・・ボクはおもうけどなぁ~。

ボクはAさんに『Aさんも大家さん(収益事業者)なんやから、そんなド素人エンドユーザーみたいなコト言ったらあきませんやんか。』と笑いながら火の玉ストレートを言ってしまい、Aさんの機嫌はもっと悪くなってしまいました。(後でフォローしましたよ。)

でも、これってAさんも心のどこかでそのことを解っているし、間違えていないと思うんですね。なぜなら

『収益不動産プレイヤーは、業者から儲かる物件を買わせていただいている。』

からです。極端な表現をすれば

『良い物件を買うということは、お金をもらうに等しい。』

と言えるかもしれません。

今回キレた業者がどのような力を持った業者か?また、どんなやり取りがあったのか?は知りませんが、もし良い情報を拾う力のある業者であれば、次から良い情報(ネタ)があってもAさんは情報をもらえません。

これがマイホームを買うエンドユーザーならば、マイホームの好みは各々で、業者のとの関係は一期一会で次回など関係ありませんが。

指値について考える

値段交渉ってみんな当たり前のようにやっていますが、本当はデリケートで難しいものだと思います。

①その物件の本当の価値(知識力)

②会話のやりとりからライバルの状況(コミュニケーション力)

この二つを見分ける能力が必要です。コミュニケーション力は人それぞれですが、ボクがいろいろな所で話を聞いていると、知識力が足りないまま無謀な指値自慢をしている人を結構見かけます。

やっちゃいけない値段交渉の例えは『ピカソの絵が町の画廊で100万円で売っていたのを発見して、それを値切る』みたいな感じですかね。(すごい高いものの例えでピカソの絵って表現してます。)

この場合の正解は『ダッシュで銀行へ行って満額で買って、すぐに転売する。』もしくは『消費者金融でお金を借りて、満額で買ってすぐに転売する』です。ライバルがいれば買い上げしてください。

つまり、その価値・真贋を見極められる目が必要ということが言いたいのです。

今回Aさんが33%値段交渉した物件は、次の週には満額で売れたそうです。業者の立場になれば『せっかく、あなたにいいネタを持ってきたのに。もうええわ!』と思ったでしょう。

業者が良いネタを引っ張ってくる力が強い(良い業者である)ほどAさんは『時間を使うだけ無駄な客』ということになってしまいます。

もちろん、不動産業者の中には収益物件の実力がわからない人もいますが、そんな人でも偶然ホームラン級の当たり物件を持ってくる可能性はゼロではありません。

だから、変な値段交渉はやったらアカンのです。態度に出さないけど呆れられるくらいの指値も同様です。

収益不動産プレイヤーの立場になると

では、買う側の立場になればどうすればいいのかというと、月並みに『きちんと勉強する』ことで、これが一番大切です。せっかくいいものなのに価値を理解せずに、テキトーな指値をすると、相手が良い業者であればあるほど相手にされなくなってしまいます。

収益不動産ってベテランから始めたばかりのヒヨコちゃんまで、みんな目を皿のようにして『儲かる物件』を探しています。

その中で初心者でも簡単にできて有効なのが『アホのふり』して『かわいく』値段交渉する。これは有効です。

ミスしても相手を怒らす可能性は極めて低いです。たくさんの場数を踏みながら、物件の価値を見極めれるようになるまでは『アホかわいい』キャラで行きましょう。

絶対にやってはいけないのは『重箱の隅をつつくような値段交渉』です。これをやると、危険人物だと思われて相手にしてもらえなくなります。アホのふりして大きくざっくり値段交渉するのが正解です。

ボクが値段交渉がうまいと感じる人は大体『がっはは』と豪快に笑いながら、その目の奥は全然笑っていません。よーく見ると鷹のように鋭い目をしています。

また、自分なりの収支計算を元に値段交渉をする人がいますが、根拠に乏しい場合が多いですし、そんな自分の都合を言うより感情に訴えて『頼む!負けて~』って言うほうが成功の可能性は高いように思います。

ITの進化により物件の流通は進歩しましたが、こういった人間どおしの交渉の部分はいつまでもデジタル化せずに泥臭いところが残っています。今回Aさんは相手を怒らす位きわどい値段交渉(攻めた指値)を行ったのですから、どこかのタイミングで業者さんにフォローが必要だったのに、それを怠った訳ですね。

ちなみに、ボクはネタを拾う力が激弱なので、今回の話はポジショントークではないですよ。

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