定期建物賃貸借契約完了と不動産業者としての存在意義について

以前より取り組んでいた定期建物賃貸借契約【テナント】の契約が完了しました。

しかし、以前に比べ契約書の作りこみは楽になりましたね。

なぜかというと、昔に比べ宅建業者が加入している協会の契約書ひな形ダウンロードコーナーが充実してきたからです。

例えば、今回は【定期建物賃貸借契約】なので契約の終了通知を1年~6か月前までにしないといけないのですが、今回のポイントである【再契約】のことを、どう表現・説明していこうかを考えていました。

すると、不動産協会のHPからダウンロードした契約書ひな形で初めから選択・記載することができるようになっているではないですか。

『なお、本物件については、期間の満了の日の翌日を始期とする新たな賃貸借契約(再契約)を締結する意向があることを申し添えます。』

上記の内容が初めからプルダウンで選択できるようになっています。本文を消すと再契約しないタイプの通知書となります。

普段、あまりやりなれていない定期建物賃貸借契約、しかも事業用は始めてだったのですが契約書ひな形をダウンロードすることができ、条文の書き方もあまり悩むことはありませんでした。

協会について

話は変わりまして、不動産業界には2つの業界団体があります。

私はウサギのマークの全日本不動産協会(通称ぜんにち)という所に加入しています。そのほかにもハトのマークの全国宅地建物取引業協会(通称ぜんたく)があります。

私は全宅のことは詳しくないのですが、どちらの協会も内容に大きな差は無いと聞いています。

いずれかの協会に加入すると宅建業者が供託しておかなければならない営業保証金1,000万円の代わりに60万円の『弁済業務保証金分担金』を預けて開業することができます。

協会に入らなくても営業できますが、開業費用の件もあり中小の不動産業者はほとんど、どちらかの協会に加入していると思います。

まぁ、これはどうでもいいですね。

不動産業界のいいところは業界に協会が2つあることです。

普通は〇〇協会というと各業界に1つであることが多いと思います。(弁護士協会・司法書士協会とか)しかし、不動産業界はプレイヤーの数の多さもあいまって協会が2つあり、お互いに新機会員募集を切磋琢磨で頑張っています。

不動産業界はもともと【全宅】のほうが8割の圧倒的なシェアを誇っており、【全日】の方は少数派でした。ところが、最近、大阪では全日がその牙城を崩そうと【入会金減額キャンペーン】などを始めたりして攻勢をかけています。

業界に1つしか協会がない場合は、入会金を減額したり会員サービスの充実を考える必要ないですが、2つあると競争原理でよいサービスが生まれる土壌になります。

各協会は、会員支援として、定期的な勉強会・交流会・取引相談などを行い会員の後方支援を行います。また、行政に代わり宅建業者の監督業務の補助も行います。

参考 公益社団法人 全日本不動産協会 公益社団法人 不動産保証協会

公益社団法人 全日本不動産協会 大阪府本部

そのほか、会員はこんな本ももらえます。この本を熟読すればかなり詳しい不動産知識が得られます。(私は、ほとんど読んでないけど・・)

そして前述の『契約書ひな形ダウンロード』サービスがあり、最近は本当に会員サービスが充実してきました。

少し誇張も込めて言うと、入会して会費を払えば、誰でも簡単に契約書をつくることができるようになってきています。

不動産業界の将来

私が独立したばかりの時に人気ブロガーの吉川英一先生の『人生、楽に稼ぎたいなら不動産屋が一番』を読みました。

本書には『未経験の人でも不動産業者になってバリバリ稼げる』といった内容が書いてあり、独立当時の不安な気持ちをずいぶん楽にしてもらいましたが、同時に業界経験者として『そんなに楽に稼げたら苦労せんわ』と反感の気持ちも芽生えました。

しかし、冷静に考えれば、協会の契約書ダウンロードコーナーの充実からも感じ取れるようにITの活用により、個人の熟練度の必要性は年々薄くなってきております。

うれしいような、かなしような、今よりも圧倒的なデータベースが蓄積されれば業界1年生でもキャリア10年の私と同じようなパフォーマンスを発揮されてしまうかもしれません。(勉強不足な危ない素人さんも沢山見かけますが・・)

私が業界に入った10年前は不動産屋は物件を知っているだけでトップセールスになれました。物件を知っているとは周辺相場や売・貸物件情報を知っているということで、暗記力があればある程度の勝負ができたということです。

今は、相場を知っているだけではインターネットのポータルサイトに人間は負けてしまいます。情報伝達が人から人だったのが、インターネットの進歩により、人間の情報媒介は絶滅しそうになっております。

幸いなことに賃貸管理業は、仲介業務に比べ、その波には飲まれていませんが、今後は防犯カメラやセンサーの進歩により管理業でも人間の役割も減っていくでしょう。

その時、自分は何で勝負すればいいのだろう?今は明確な答えがありませんが、先行者利益というものは無いものだと考え日々感性のアンテナを張り巡らせておかなければなりません。

そんなことを考えた一日でした。

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